丸尾実験ギャラリー

★ 今日から始まった熊本での展示会のダイレクトメール。皆さんどうぞお出かけ下さい。よろしくお願いします。

iPhoneをアップデートして以来カメラの具合がすこぶる良い。3GSを使っているので、メモリーが若干少なかったらしく、かなりの頻度でフリーズしていたので、写真を撮ることがかなり億劫になっていたのだが、アップデートして以来一度もフリーズすることが無くなった。iPhone4にしようか・・・と迷った時期もあったのだが、この調子で動いてくれると、あと1年くらいは問題なく使えると思う。次男が天草大陶磁器展のことを考えていたので、iPhoneで撮影してみた。

ある・・をアップロードした時には、何故かしら見に来てくれる人が多い。今日も暑さに負けてだらだらとしていたので、思わずカメラにおさめてしまった。猫は私が工芸の将来を考察している間も・・・天下泰平に昼寝を決め込んでいる。羨ましくもあり・・・恨めしくもある。あるはクーラーの良さが良く判らないらしく・・・炎天下の陰で昼寝をしていた。

今日の空も確実に秋に向かいつつある空だった。夕焼けが美しかったので次男を誘い外へ・・・一瞬だけ遅れたので・・・次男は・・過ぎたね。と言い放った。まあな・・・と言いながら、逆の空を見たら・・・秋の気配漂う空が拡がっていた。iPhoneは・・・こんな時もとても利便性が高い。。。。
今日から熊本で実験ギャラリーが始まった。実験ギャラリーと名前を付けたのは、この何年か私なりに陶芸について考えてきたことがあり、その一つが街中に陶磁器を扱うところがどんどん減ってきていると言うことだ。陶器屋さんという形態の店がほとんど無くなりつつある。同じようにデパートの陶磁器売り場がどんどん縮小してきており、飯碗一つとってもどこで買うのか・・・街中で普通に買うことが出来なくなっている。陶磁器を扱うところが減ってきていると言うことは、購入する人がいなくなっているのか、あるいは陶器屋さんに置いてあるものと、陶器を買いたいと思う人の間に、ミスマッチが起こっているのかのどちらかで、この需要と供給のバランスがどのように変化していくのか、焼き物を作っている実にとってはとても気になる変化だったりしたのである。
新しい取り組みをしなければと言い出したのは長男だった。彼は今まで我々が作り上げてきたノウハウを、すでに古いのではないかと思い始めたようで、旧態然とした営業のスタイルに疑問を持ったようだ。私の所は息子達三人が後を継いでいるので、長男である彼はかなり先の事も考えなければならない。これから先陶磁器の販売形態がどう変化していくのかは、私達より、むしろ子供達のほうが真剣に考えておかなければならないテーマだからだ。彼は今までと同じ事を繰り返しても駄目だろうと考えたようで、色々な町で丸尾焼を展示するのはどうだろうかと、私に相談してきた。手始めとして八代の商店街の中の空き店舗を利用したギャラリーで展示会を行った。
そこではある程度の売上があったので、暫くこの実験的な試みを進めてみることになった。実験ギャラリーは今回で3度目の企画である。上手くいくかも知れないし、失敗するかも知れない。今は陶磁器業界が随分、苦戦しているので、色々なことを企てながら突破口を見つけていかなければならないと考えている。今は時代がターニングポイントにあると言うことは、世代を超えて共通の認識を持っている。おそらくこういう時には色々動いてみることから始めなければならない。動いて初めて見えてくることがある。欲しいのはヒントであり、動いたことに対するレスポンスだ。ピンチはチャンスだよ。。。と先輩が口癖のように話していたが、今の工房には失敗しても構わないから前へ進もうという力があるので、じっくりと考えながら実験ギャラリーを続けていきたいと思っている。
今日本の製造業は海外移転を検討中だというニュースが飛び交っている。工業製品の話なのだが、国内で生産するよりも遙かに安いコストで製品が出来上がると言うことで、このまま円高が進むと国内でものを作るところが少なくなると言うことのようだ。円高に加えて国際的な視点で賃金が高いというのも海外移転する要因だと言われている。工業製品と工芸を同じ土俵で論じるのは、あまり意味がないと思うが、この国に横たわっている大きな課題は同じ所に根っこがあるような気がしてならない。海外へ日本の企業が出て行くことになれば・・・この国はどうなってしまうのだろうか。そんなこと今私達が色々試行錯誤していることは連動している気がしてならない。
景気が良いとか悪いとかではない・・・大きなうねりがこの国で起こっているような気がしてならないのだ。工芸はどうなるのだろうか・・・焼物の将来はどうなるのだろうか・・・そんなことを考えながら、あくせくしたり、じたばたしている自分がいる。
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