文章雑感....

倉敷の展示会の搬入準備。今日は同時進行で窯詰めが入っている。今週末は作品梱包と窯詰めの仕事が入っているので、工房も色々とあくせくしている。今日はそれ以外に納品と発送が入っていた。それから・・・有田から焼物をやっている人が来て、色々話をした。行楽の秋と言うこともあるかもしれないが・・・来客も多かった。

熊本の展示会の搬出が雨だったので作品の一部が雨に濡れてしまった。積み込みの途中も雨だったようで・・・一度日の光に当てた方が良いという結論になったのだ。作品のチェックと・・・納品書の作成。それから再梱包・・・焼き物は濡れても大丈夫だから・・・そう言う意味ではどうと言うことはないが、展示会用の資材が雨に濡れたので・・・きっちり乾かさなければならない。

すっかり秋のモードに突入した雲。。。秋は良い季節だが・・・忙しい。本当にあっという間に過ぎていくという印象が強い。今日もナンダカンダ考えていたら・・・あっという間に夕暮れ。夕方になったので、市山富美子の発窯出しを観に行く。彼女は私の所で10年間修業を積み・・・今回晴れて独立した。昼間に行くと色々な人と会うので、それを避けて7時ぎりぎりに行くことにした。独立はゴールではなくスタート地点。頑張って欲しいと思う。

大学の学生が工房を訪ねてきた。就職を探しているようだったが・・・就職よりもむしろ、これからの工芸がどうなるかと言うことを話した。あんまり勉強をするなとか・・・就職ばかりを先行するなとか・・・殆ど嫌われそうなことを言ってしまったが、私の正直な気持ちでもある。時代を如何に読んで・・・有利に持って行くか。。。これが今からの学生の課題だと思う。同じ道を歩んで欲しいと思う反面。この道は厳しいのだという思いで話をしたのだった。
朝から秋の気配が漂っている。目に入る光が柔らかくなっているのがわかる。秋は清々しいがセンチメンタルな気持ちになる。やはり、光のせいではないだろうか。夏の光は目に差し込んでくるような勢いがある。目の奥が痛くなるような感じ・・・あるいは目の奥が暗くなる感じ・・・それが今はすっかりなくなって、目に優しい光が溢れ始めている。私の工房の樹々も緑を輝かせている。春先の緑も生き生きとして好きなのだが、この時期の緑は成熟した緑色をなしていて、真から美しいと思う、これから深い秋にかけて・・・とても忙しい時が流れる。その前のしばしの時間が私の前にまったり横たわっている。忙しさを楽しんだ時期もあったが、今の私はむしろ忙しさの中のわずかな時間を楽しむようになって来た。忙中閑ありと諺にあるが、どうせ忙しいのなら、忙しさの中・・・一瞬の時を楽しもうと、そういう気持ちになっている。そよぐ風に樹々が揺らめく姿をただただ眺めながら、移ろいゆく時を楽しんでいる。
昨日は600文字の文章を書いた。普段、1600文字の文章を書いているので、さほどの事はないと思い書き始めたのだが、思いの外手間取ってしまい、原稿を待っている人たちに迷惑をかけた。文章は面白いとあとから考えたのだが、昨日かいた文章は5万部ほど印刷される文章だった。私が書く文章で一番気易い文章はやはり個人の日記である。個人日記は本当に書き殴るという表現が正しいと思うほど、自分の気持ちを真っ正面から書く事にしている。起こっている時には、手が震えたりしてキーボードを正確に打てない事もある。しかし、私はそれでいいと思いながら文章を打つ事にしている。何故なら、それがその時の私だと思うからだ。文章の脈略もあまり考えない。一つの事をたくさん書く場合もあるし、ほんの一行の場合もある。率直である限り、私はそれを修正しないので・・・とても短時間に比較的長い文章を書く事が出来るのだ。
ウェブ日記は、推敲したりしなかったりする。人が読む事を前提にしているので、やはりいろいろ考えながら書く。基本的にはその瞬間に感じた事を中心に、書き始めるパターンが多い。書き始めてから、考えるのでおそらく無責任な文章になるのだろうが、それはそれで構わないと思っている。自分の中に私は所詮そんな存在なのだという、諦めに似た気持ちもあるし、忙しい時にはそれなりにしか時間を取れないという事情もある。以前は、私が書いた文章を、推敲し添削してくれる人がいたが、今はそういう人がいないので、自分の能力の範疇で文章を書かざるを得ない。そういう事情も含んでいるが、やはり、ウェブ日記は私の個人の日記よりも多少文章を書くのに時間が掛かる。私の窯元日記のサイトを毎日覗きにくる人がいる。つまり、読む人がいるという事であり、読む人がいる以上・・・・最低限の文章的配慮が必要だと思う。乱文であることは・・・能力の問題だから仕方ない。ようするに自分の持ち時間を、どれだけ使うことができて、なおかつどれだけの文章を書くことができるかが、ウェブ日記の勝負所になってくる。
5万部印刷する文章は、やはり時間をかけて考える。文章の構成から・・・文章のスタイル。今回の文章は天草大陶磁器展の文章だから、実行委員長としての文章を書かなければならなかった。こういう場合の文章の書き方は、とても難しい訳ではない。伝えなければならない事を・・・・箇条書きにする。それから文章を一つ一つ区切って箇条書きしたものに付け加えていく。全体の文章の筋が見えて来たら順番を決める。どれが一番に伝える事なのか、二番目に伝えるべき事はどれか・・・ある程度出来上がった文章を、一度印刷して、赤鉛筆で推敲すれば、だいたい必要な文章は最低限のものではあるが出来上がるのだ。昨日の文章がかなり手間取ったのは、最近の私が・・・ウェブ日記というスタイルで文章を書いているからで、1600字というほどの冗長な文章を毎日書き続けている事が原因なのかもしれないと思う。微分を書こうとすれば・・・1日100字ですべてを書き込める様な達人を目指さなければならないのかもしれない。
勿論、私にはそんな事は不可能なのだが・・・・
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| 雑記 | 17:50 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑