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丸尾焼窯元日記

熊本県天草市にある丸尾焼という窯元の窯元日記です。陶芸に興味のある方はチェックすると面白いかも・

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朝からのミーティング。。。少し叱責した。2010年12月7日

 後手を踏んだと嘆いてばかりもいれないので、朝からミーティングを行う。スタッフに発破をかけるような話をする。全体を見渡す視点が欲しいという話が中心だったが、1人1人の士気の問題も話をした。工房は今10人で仕事を行っているのだが、全体を見渡し役目をする人間がいない。将来的には息子達が全体を見回す仕事をしなければならないのだが、今現在はまだそこまで達しているとは言い難い。全体を見回す視点はなかなか得難い視線なのだ。今の工房は3年くらいの経験値の人間が半数ほどいる。彼らはまだまだ自分の周囲しか目が届かない。この日記でも何度も書いていると思うが、陶芸という仕事は実に多岐に及ぶことが積み重なって初めてまともな仕事として完成する。土を掘るところから・・・製品として仕上がった作品を展示スペースに並べ、お客さんに買ってもらうまでの・・・全てが陶芸という仕事なのだ。

 全体を見渡すと言えば、その全てに意識を持っている必要がある。土のストックがどの程度あるのか、今の作業全体の流れがどうなっているのか、窯はいつ焚く予定なのか、そのための準備は出来ているのか等々。様々なことを頭の中に入れておかなければ、仕事の流れが切れてしまう。総合力がなければ決して良い焼物は生まれない。もっともそれは陶芸だけに言えることではなく、仕事の本質は見なそう云うものかも知れないが、私は陶芸の世界史か知らないので、それ以外の仕事に言及することは出来ない。ただ・・・陶芸に限って言えば、やはり全体を見渡す視線を持てるかどうかで、作業効率は全く違ったものになると思う。そしてそれは陶芸という仕事の範囲が広ければ広いほど、とても重要なことになってくる。

 勿論・・・全体として仕事をしていないというわけではない。1人人を観れば時間の許す範囲で精一杯仕事に取り組んでいる。しかし、1人1人の視線が近すぎて、全体を見渡す力が不足しているのも確かだ。今目の前にある仕事を確実にこなさなければならないのだが、同時に今工房がどういうふうに動いているのかを、ハッキリ知ることも同じくらいに重要な仕事なのである。先端産業では分業化が進み、隣のラインでは何をしているのかさえ判らないと言うが、我々のような手工業の場合は・・・常に全体を見回して、今何をすることが最優先なのかを常に考えておく必要がある。それが出来る人は独立して1人で仕事をするようになっても、自分の立ち位置が判るし、今何をすることが一番重要なのかを常に考えることが出来るのである。結局10人も1人も同じ事で・・・全体を俯瞰視することが出来て、優先順位を把握出来・・・実行出来る人間が結果を出すことが出来るのである。

 今日は久しぶりに叱責を含んだミーティングだったが、既にほとんどのスタッフが理解出来るところまでは来ていて、あと少しだけ仕事のことを考える習慣を付けるだけで、見違えるような仕事が出来ると言うことを最近の私は感じている。石の上にも三年と言う諺があるが・・・既にあと一息である程度の仕事が出来るところまでみんなが到達しているのである。そのことに気がついているのが、私だけだというのも・・・つまりは私が俯瞰視が出来る人間だと云うことなのだと思う。工房のみんなが依存心を捨て去って、自分の職分を確実にこなしながら俯瞰視する力を身につければ、とても素晴らしい仕事場になっていくという確信がある。仕事とはしなければならないこと。しなければならない以上。。。効率的でみんなが仕事を見つめ続ける職場を目指していきたい。朝からの叱責の先にあるものをみんなで共有しながら仕事をしたいと思った一日だった。
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