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丸尾焼窯元日記

熊本県天草市にある丸尾焼という窯元の窯元日記です。陶芸に興味のある方はチェックすると面白いかも・

2010年11月 | ARCHIVE-SELECT | 2011年01月

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第三の波と重商主義・・・

 第三の波と重商主義について書いてみたい。ガルブレイスその著書 『第三の波』において、国家間のボーダーが無くなり、世界はネットワークで繋がると予測した。そしてそれはもはや誰も止められないとも書いた。今現実に起こっていることのほとんど全ては、彼が予測したとおりになっている。同じように・・・世界は体制間の戦いの時代から、重商主義の戦いへと変化している。今の世界はこの二つが並行して進んでいて。我々は思わぬ混乱の最中にいると言えるだろう。グローバリズムと重商主義・・・この結果世界で何が起こっているのかを観察すれば、問題の本質が見えてくる。インターネットはあらゆる垣根を突破すると言われていたが、現実にはまだそこまでは行き着いていない。様々な規制を懸けられているというのが実体だ。中国などは専門の人を投入して情報として入れたくないものを排除している。最近話題のウィキリースは逆に部外者に知らせたくないものを知らせるサイトとして一躍有名になった。まだ、まだネットも発展途上なのだと思う理由だが、恐らくいずれそう遠く無い将来・・・もっと垣根のない社会が到来するのだろう。

 重商主義とはやはり・・・アメリカ的なウィナーテークオールというあり方だと思うのだが、今の世界は勝者が全てをとるという方向へ変化しているような気がしてならない。その結果として激烈な競争が起こっている。勝ったものしか生き残れない社会と言えば良いのだろうか。。。こういう世界では何が起こるのかと言えば、生産は大量に作ることが絶対条件となる。生産性を上げるために一番手っ取り早い方法は、低賃金のところへ生産ラインを移すと言うこと。今これが猛烈な勢いで起こっていて・・・日本などは正社員がほとんど存在しない契約社員だらけの工場が稼働している。勿論その影では・・・工場の海外移転が進められているが、この結果更に国内の雇用率が押し下げられ、産業の空洞化がより深刻なものになりつつある。いつ仕事場が無くなるかが判らない社会は・・・平穏であるはずがない。今この国存在する漠然とした不安はそう言った不安も内包されているのだと思う。賃金が安いところに移転することにより、確かに企業の利益は上がるのだが、そのあとに何が残るのだろうか。実質的な労働がないところに富を生み出すために金融工学という言葉が生まれた。そしてそれは理論に基づいているので破綻しないと言われていた。しかし・・・破綻が起こった。

 たとえば・・・ユニクロは安いから消費者は喜んで購入する。しかしその製品は国内で作られていないので、国内の雇用は生み出さない。勿論、販売員を雇用しているのだがかなり大きな店でも少数で運営しているので、雇用情勢を改善するようなものではない。消費者は安いから購入する。購入しても雇用には繋がらないので・・・実体の経済は益々悪化してくる。この循環では、インフレにはならない。今の日本はそう言う循環に陥っている。これをどうするのかが焦眉の急なのだが・・・政治は迷走を続けているし・・・企業も新しい展望を見いだせずにいる。日本の携帯電話はカラパゴスと言われることがあるが、本質的に言えばこの国自体がカラパゴスなのかも知れない。国債をこれだけ発行して平安を維持しようとするのは・・・私などにしてみればやはりカラパゴス状態だと思う。実入りが悪くなれば節約するのが当たり前のはずだが・・・口先だけで一向に予算が減る気配がない。グローバリズムと重商主義の最大の犠牲者はこの国の人達なのではないか。勿論、平安がいつまでも続くわけはないし、この国の無残なほどの借金が、何もせず返せるあても存在しない。今の日本は収入が無くなった人が借金をかたに贅沢な生活を送っているような気がしてならない。

 明治の初期。この国の人達は爪に火を灯すようにして子供達に学問をさせた。結果として、安価で良質な人材が輩出した。近代化を推し進める中で確かに戦火にまみれたこともあったが、日本は対外的には西洋化を推し進め、近代史に特筆されるような輸出型の工業国家を作り上げた。お陰で平安が続き・・・先進国の中に入ったが、今現在は空洞化が進行しつつあり、先の目標を見失っていると思われる兆候が随所に散見される国になりつつある。奢れる平氏は久しからず・・・・そんな言葉が毎日のように浮かんでくるのは、今の状況がとても不安に満ちた社会だからだと思う。ボーダーレスも理解出来るし、重商主義も判らないではない。しかし、今、この国が真正面から取り組まなければならないのは、目の前にある漠然とした不安を、どのような手段で解決して、心の中の平安を取り戻すのか。つまりは・・・みんなが笑って過ごせる国をどう作り上げていくのかと言うことのような気がしてならない。第三の波と重商主義に対抗するだけの思想を持たなければならないのだと・・・晴れたり曇ったりする空を眺めながら考えている。
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