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丸尾焼窯元日記

熊本県天草市にある丸尾焼という窯元の窯元日記です。陶芸に興味のある方はチェックすると面白いかも・

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轆轤の欠員で考えていること。 2010年12月24日

 今年もあと一週間。だんだん押し詰まりつつある。今日はこれから後の仕事を考えていた。来年6月まで次男が鯉江先生のところに修行に行くので、私の処の生産量は少し低下することになる。この低下する分をどのようにリカバリーするかと言うことを考えていたのだ。三男が最近目に見えるように仕事に集中しているが、すぐに次男ほどの力量を身につけるとは考えられない。勿論三男はかなりがんばっているのである程度の生産量が増えるだろうが、次男の分をリカバリーできるわけではない。たたらもこのところ力をつけているので、生産的にはプラスになってくると思うのだが、だからといって次男が今まで生産していた量をカバーできるとは思えない。もしも同じ量を生産できたとしても轆轤とたたらでは商品が全く違うので、轆轤で作ったものが不足することは目に見えている。はてさてこの状況をどうしたものかと考えているのだ。次男の修行の旅は彼の陶芸家としての人生にとって絶対に不可欠のものである。鯉江先生のところで修行を出来ることはとても幸運なことであり、彼の陶芸の視野を広げる上で行かなければならないと思う。私の処はすでに3人のスタッフを海外研修に派遣していて、まだ、結果が出ているわけではないが、長い目で見れば生かせた価値が出てくるはずだ。次男にしても年が明けた後の半年間は見聞を広める絶好のチャンスなのだ。

 しかし・・・その分、確実に生産量が落ちてくるわけで、その生産量を確保する方法をなんとしても見つけなければならない。もっとも、生産はマンパワーに連なっているわけだから、人が減ると言うことはその時点で生産量が低下することなのだ。冒頭に書いた・・・三男の話もたたらの話も、彼らの技術の向上程度では、次男一人分の穴埋めにはならないと言うことなのだ。こういうときにはやはり製造品目の見直しと、単価を向上させると言うことを考えたり、今まで多用しなかった技術を使ってみたり、あるいは製造工程を簡略化したりして、生産量を上げていく方法を考えなければならないのだろう。そして・・・結果的に、この状況をチャンスに変えることが出来れば、人が少なくなることをプラスに転じたと言うことで、すばらしい成果を得ることが出来るのだが・・・現実的にはまだ妙案が見つからないでいる。

 出来れば後から語りぐさになるような方法を見つけることが出来れば、それは私の工房にとっても画期的だろう。無謀な取り組みのように思えるのだが・・・知恵を絞ることによって解決の糸口が見えてこないかと、今日はその子とを考えて時を過ごしていた。一つ考えたのは技術に依存しない何かを作品化できないかと言うこと。今の工房は技術至上主義になっているともいえるので、この技術至上主義を一旦別の所に置いて、何か新しいことを考えてみればどうかと言うことだった。勿論轆轤という技術が必要なものを放棄するわけではなく、それはそれとして現有のマンパワーで仕事をするのだが、たたらも同じように仕事を進めていくのだが・・・生産という意味でもう少し習熟度を必要としない何かを磨いていけば突破口が開けるのではないか。一つのアイディアとして考えたのはそういうことだった。技術を必要としないものつくりが・・・低レベルであるはずはなく。高い次元で意識を保っておく必要があるのだが、それが何かと問われても今の段階では答えるすべを持ち合わせていないのだ。

 年が明けるとすぐに忙しい時期がやってくる。その時に・・・轆轤の生産は限られてくるわけで、そうなれば慢性的な轆轤の作品不足になるだろう。勿論バランスの問題だから、その気配をお客さんに感じさせないくらいの状況を作らなければならないのだが、そのためにはもう少し作品の種類を絞り込んで、生産個数を増やしていかなければならない。おそらく売れ筋の商品を作り込むことだけで精一杯になるだろうから、それ以外のものへ手を出す余裕自体が無くなるはずだ。私の所の特徴の一つはしっかりとものを作り込むと言うことだが、種類を絞り込むことによって保つようにしなければならないと思う。その時に、たたらのスタッフの伸び代を利用して、形状のおもしろい何かを作って行ければと思い始めている。生産とは何なのか・・・ものとは何なのかを。もう一度原点に返って考えていけば、必ず突破口はあるはずなのだ。若い連中の武者修行は出来れば心置きなくやらせたいと思う。彼らが天草のことなど忘れ去って修行に打ち込めるためにも、新しい生産手段を考えていかなければならないのだ。
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