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丸尾焼窯元日記

熊本県天草市にある丸尾焼という窯元の窯元日記です。陶芸に興味のある方はチェックすると面白いかも・

2014年03月 | ARCHIVE-SELECT | 2014年05月

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近代陶芸をどうとらえるのか⑦

 西陣織の生産規模が最盛期の8分の1になっているという報道があった。約2800億の生産量があったのが335億程度まで減っているという。これだけ販売量の減少が起こるとシステム崩壊が進む。システムの崩壊が起こってしまえば、システムの復旧元は困難を極める。手職は継続して生産を続けることによってのみ健全に生き残るので、システムの崩壊はなんとしても防がなければならない。

 昨日の日記に私は、本田やソニーの成功の原因は、家内制手工業的な開発が行われていたからではないかと書いた。また、家内制手工業が存在していたからこそ、日本は非常に短期間に工業国家になったのだとも書いた。ひるがえって見渡せば、昨今の日本の企業はプロジェクト方式で組織立てを行う。失敗をしないように大掛かりな陣立てでチーム編成を行い、失敗しないような計画を立てる。今という時代はとても大きな変化が起こっている時なので、プロジェクト管理型の組織立ては時代に待ってしていないように思える。

 たとえばグーグルという会社がある。マイクロソフトという会社がある。アップルという会社がある。いずれも短期間に成長した会社だ。彼らの勝因は何処にあったかと言えば、非常に若い卓越した指導者と、家内制手工業的な組織立てにあったと私は思っている。日産のスカイラインGT-Rを作った責任者の人が・・・GT-Rが成功した理由をプロジェクトの予算と人員が、一般的なプロジェクトの5分の1しか無かったからだと話しているのを聞いた。卓越したリーダーと家内制手工業的な生産方法が、現代でも有効なのだと改めて感じた事例だ。

 すでにこの国は軽工業の量産が行える国では無くなっている。繊維産業などは賃金の安い天草に最後まで残った産業だが、それでも20年前にはすでに海外移転するケースが多かった。今では白物家電やスマートフォンなどまでが、海外で安価に作られている。つまり、日本は大量生産が見合う産業形態が保てなくなっているのだ。卓越した指導者と家内制手工業的な開発。伝統工芸産業に限らず、日本はこのシステムを早急に再構築することが、次の時代に向けた重要な戦略なのではないかと、私は考え始めている。
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