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丸尾焼窯元日記

熊本県天草市にある丸尾焼という窯元の窯元日記です。陶芸に興味のある方はチェックすると面白いかも・

2014年03月 | ARCHIVE-SELECT | 2014年05月

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近代陶芸をどうとらえるのか⑩

 前回は世界をどう観るのかということを考えた。世界の動きと陶芸の仕事が、どう関わってくるのかと思う人も多いと思う。しかし、物事はすべて因果で成り立っていると私は考えている。グローバル経済が陶芸の未来に影響を与えるのは、当たり前のことだと思う。日本の繊維産業が壊滅状態に陥ったのは、生産拠点が海外に移転したからだ。今日のニュースにアマゾンが酒を扱うようになると出ていた。酒を販売する店は、酒の安売り店が出来て大きな影響を受けたが、アマゾンが酒を販売するようになると、配達まで行う安売り体制ができる訳で、酒屋にとっては死活問題になるのだろう。種類の卸問屋なども大きな影響が出てくるはずだ。

 システム上の有利さが存在すると、有利なシステムを持つところが既存のものを圧倒することになる。アマゾンの有利な点は自宅まで商品を無料で運んでくれるところだろう。これは安売りの店では行っていなかったサービスだ。流通業者が何処まで対応できるのかという疑問はあるが、それでも酒類のアマゾンでの販売は、今までの業態を崩していく可能性があると思う。日本は国土が狭く流通が発達した国だ。インターネットの普及率も高く、ある意味では先端的な取り組みがやりやすい国だと言える。

 勿論、だからといってなにもかもが一気に変わるわけではない。何年もかかって次第に変化していくのだろう。数日前の日記に、均一でないモノを、高価に、限られたところで・・・と書いた。陶芸はすでにそういう状況になりつつある。私は一年ほど前にポストグローバルは、何処に向かうのだろうかと考え続けたことがある。結論としては・・・ローカリズムに収斂していくのではないかと予想した。都市と地方。グローバルとローカル。世界と日本。極大と極小が共存を模索する時代。そんな未来像が私の中で浮かんだり消えたりした。

 グローバルとは国境という垣根さえ越えてしまう概念だ。対してローカルとは国や地方を越えることの少ない概念だろう。今の世界はこの二つが対峙し始めた状態だと思う。グローバルスタンダードに対して激しい反発が見え始めている。アメリカ的なスタンダードが構築できなくなりつつあるとも言えるのかもしれない。IKEAが作るモノは工業的なものだ。彼らが目指すものは産業的で、グローバルスタンダード的なものである。安価で均質でデザインされたものを普く。この取り組みがどう推移していくのか。しっかりと見据えながら仕事に向き合っていかなければならない。

近代陶芸をどうとらえるのかは今回で終わりです。
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