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丸尾焼窯元日記

熊本県天草市にある丸尾焼という窯元の窯元日記です。陶芸に興味のある方はチェックすると面白いかも・

2014年03月 | ARCHIVE-SELECT | 2014年05月

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ヨットでの外洋航海

 昨日話を聞いたカナダのヨットマンのことを書きたいと思う。彼は55歳で日本の勤め先をリタイアしてカナダに帰国。長年の夢であったヨットを購入して外洋航海を始めたのだという。練習のため一週間くらいの航海を繰り返したらしい。この時点で私は凄いと思う。というのも、外洋に出たとたんに海の表情は様変わりするからだ。有明海と天草灘とは全く違った海。もっとも我々は普段から外洋と言うところまでは出ないので、一人でいきなり外洋に出ることは考えることも出来ないくらいの冒険だと思う。

 有明海は海と言うよりも湖に近い。閉水域と言われる海で、海が閉じているから危険が少ないのだ。外海と比べ波が半分くらい。外海の波の高さが1メートル位の時に、50センチ位の波の高さである。有明海の内側では携帯電話の電波が問題なく届くし、常に陸が見えている。霧が出た時は視界が遮られるが、天気の良い日は、周囲を見渡しても陸に囲まれているのがハッキリ判る。そういう環境と比べると、外洋航海は全く別種類の航海となる。

 夜の海はとても恐ろしい。日が落ちると夜の帳が降りていきなり暗くなる。何人かで船に乗っているとあまり感じないのだが、一人で船に乗っていて、周囲が暗くなると一気に心細くなる。外洋航海を一人で乗り切るためには、孤独と恐怖に耐えなければならない。時化た海でヨットを閉ざし、一人で過ごすことを考えただけでもとんでもないと思う。海に落ちればジエンド。体調を崩しても誰も助けてくれないのだ。

 彼は日本の海・・・完全一周を目指しているということだが、この日本一周は並大抵のことではない。何せ日本の海の面積は世界でも有数の海域だからだ。特に沖縄方面の海は尖閣の先まで延びている。最南端と言えば台湾の近くまで行くことになるはずだ。チャートを見せてもらったが、長大な航海になりそうだった。自分がしたかったことを忠実に行っている。今しかないと思ったんだ。という彼の言葉に恐れを感じつつも、感動したのだった。私は多分そういうことを考えもしないだろう。狩猟民族と農耕民族の違いかもしれないと思い知らされた出会いだった。
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