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丸尾焼窯元日記

熊本県天草市にある丸尾焼という窯元の窯元日記です。陶芸に興味のある方はチェックすると面白いかも・

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何処を目指すべきなのか

 陶芸展が終わり気が抜けた状態が続いている。昨日は栃木県の益子より民芸関係の人がやってきていろいろと話しをした。濱田庄司氏のお孫さんや益子の陶芸家、副町長さんたちが8名来窯され私の祖父のことなどを話した。私の祖父は戦前から戦中・戦後と9年間益子で陶芸の指導をしていた。その当時の記録が残っていて、今回の訪問につながったのだ。窯業の指導所の初代の所長だったので、幾つかの作品も残っている。祖父が貰ったものなので今では曖昧になってきているのだが、はるばる益子より来ていただいて、見て頂いたことは嬉しい出来事だった。祖父は私が高校卒業の年に亡くなったので、今年没後40年ということになる。私はその2年後陶芸の道に進んだので、祖父から陶芸の話はあまり聞いていない。ただ、孫の誰かに陶芸を行って欲しかったのだろう、孫の誰彼となくそこはかとなく陶芸のことを話していたことは記憶している。

 考えて見れば私の工房は5代続いている。およそ170年位の時間同じ仕事を行っていることになり、継続するということを一つの柱として工房ができている。代を重ねることは今の時代、時代に対する逆行に近いところがあるのだが、私は逆行のようなことだからこそ、とても重要な行為だと考えている。現代は親の仕事を子供が継ぐということが少なくなってしまった。理由は賃金仕事が当たり前となり、職業選択の自由ということで、生まれたところを離れて生きるということが当たり前になってきたからだ。実際私の同級生なども半数以上の人が故郷を離れ、他所の土地で生活している。もちろん、仕事がなくて他所に出ていくしか方法がないという現実もあるが、地域に残って生きていくことも、重要な事なのではないか。この土地に住み続ける方法として考えれば、代を重ねるということも意味の有ることのように思えてくる。

 雇用が安定的に在り、人口が集中している都市部ではこれからも人口の集中が起こるだろう。仕事が見つけやすく、職能さえ身につければ、安定した人生を期待できるからだ。週休二日が当たり前・・・これから先は週休3日も視野に入ってくるだろう。長い人生を考えた時に選択の第一候補となるのはよく理解できる。ただし、全部が全部そうなるってしまうと、天草のような地方には若い人は残らなくなってしまう。これからの地方は今よりも長いスパンで、方向性を設定して、継続可能な地方を作り上げるために方策を進めていかなければならないと思う。そのために必要なことは陶芸のような地場産業を作り上げ、それを柱の一つとして地方を作り上げる必要があると思うのだ。グローバルはグローバルの土壌で進化があるように、ローカルはローカルの土壌での変化していくべきなのだろう。

 私自身は本当に一条の光ではあるが、進むべき道が見えてきたように思う。まだ天草の陶芸は産業というところまでは至っていないが、地域にとって重要な可能性を示すことが出来はじめていると考えている。まだ頭のなかに薄っすらと見え始めているにすぎないのだが、長い期間考え続けたことでもあり、うまくいくかもしれないと思い始めたところだ。私は常に『何処から来て、今何処にいて、これから何処に行こうとしているのか』を考えることにしている。順風なときはもちろんだが逆風が吹くときにも、この言葉をよりしろとして考えを進めている。今の私はようやく何処に行くべきなのかが、見えてきているところなのだろう。ここに焦点を充ててもう一段二段深めていかなければならないと思っている。来るべき地方の時代に向けての取り組みだと思い始めている。
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